みもさん☆

<長編>

『魔界転生』
完成度から言っても文句無しでしょう。キャラクターはもちろんのこと、少しも飽きさせることなく盛り上がるストーリー、 そして叙情的なエンディング。よしのさん仰せの通り、これを読んで柳生十兵衛に惚れない方はいないと言っても過言ではないでしょう。

次点『八犬伝』
実験小説とも言うべき構成、小気味の良いテンポで纏められている点をかいます。

<連作短編>

『妖異金瓶梅』
読み始めはただの短編集だと思ってました。しかし読み進めるうちに各々の作品が繋 がっていって、最後にもう一作加えたことにより壮絶とも言うべきラストの作品に仕上がっている。これも山風ならではの味わいと納得してしまう。

次点『警視庁草紙』
明治物というだけで敬遠していたおバカな私に、新たな興味をおこさせてくれた。(駒井相模守は果心居士かと思ってしまった!)

<短編>

「つばくろ試合」「大いなる伊賀者」
私は山風に関しては、どちらかというと短編の方が好みにあっている。なかでも忍者の非情な掟がテーマだったりするとそれだけでもう「買い」である。この二作は掟に縛られる忍者の姿を切ないまでに描いてあって甲乙つけがたい。

 

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