吉野ヒロ子,1999,「Dieting On Line──「日記系」ホームページを作るとはどのようなことなのか・公開ダイエットを例に──」,第47回関東社会学会大会自由報告部会発表,1999/6/12
E-MAIL ; yoshino@tripod.com
HOMEPAGE ; http://members.tripod.com/~yoshino/eigyou.html

「Dieting On Line
──「日記系」ホームページを作るとはどのようなことなのか・公開ダイエットを例に──」まったり版


第47回関東社会学会大会
1999/6/12-13
早稲田大学大学院 吉野ヒロ子
yoshinoh@vanilla.freemail.ne.jp
http://members.tripod.com/~yoshino/eigyou.html


0. はじめのはじめ
1. はじめに
2.「日記をつける」ということ/「ダイエットする」ということ
3. ページの構成
4.「公開」の意味
5. 結語


公開した事によって後へは引けなくなり継続出来ました。
おかげさまで身長178cm 体重78Kgを達成し普通になりました。
あうあうネットワーク
http://www.vector.co.jp/authors/VA008237/


0. はじめのはじめ

まったりバージョンでございます。今回アンケートとかご協力いただいたんで、せめてご協力していただいた方にはなにゆーとるんかわかるバージョンを準備せねばっということで・・

とはいえ、いちおー社会学の学会発表ということで、「社会学者だったらたいてーわかってるけどはっきりと文章の中にはでてこない暗黙の前提」とかやまほど実はあったりします。よしののやってる学派、エスノメソドロジー(人々が現実を構成している方法を分析してみようという学派)を創始したガーフィンケルというじいさんとかは、その昔「スクールバスの事故を報道する記事を宇宙人に説明せよ」という宿題を学生に出したりしてましたそうな。ほんで学生は10秒で読み流せる記事を、そもそも「スクールバス」とはなにか、とか「子供」とはなにか、とかとてつもなく長大に説明していって、なお説明しきれないという・・これはよーするに「自分らがとーぜんのように処理してることって後ろに無数に暗黙の了解くっついてるよね」ということ悟らせるための実験だったそうですが、もはやそんなかんじヽ(´ー`)ノ

まあうだうだゆっててもはじまらんので、とりあえずごーです。




    0.0.1 「ダイエット」というものは社会学ではどういうものとしてみなされているのか

いろいろ考えたのですが、たぶんこのへんからご説明するのがよろしいかと・・

「ダイエット」ネタの社会学の論文はけっこー出ております。巻末の参考文献とかもご参照いただきたいですが、摂食障害の自助グループ関係の方にインタビューしたのまとめたの(浅野千恵『女はなぜやせようとするのか』)という例外はありますですが、だいたい女性誌のダイエット記事を分析したものです。よしのが昔書いた「激やせという病」も女性週刊誌での「激やせ」という言葉の使われ方です。

ほんで、わたしら(って複数でいいのかよ・・)が女性誌ダイエット記事をどういう扱いかたをするかといいますと、やっぱり「やせやせ」イデオロギー(イデオロギーちゅー言葉もいろんなつかわれかたするですがここでは「普段それにのっかって生きてるわけなんだけど、よくよく考えてみたら全然正当な根拠とかないのに、結構人を縛ってるうざい世の中の掟」、と仮にしときますです)批判、というかんじです。

他の人のはよくわからんのでダイエット分析としてはちょい特殊なのですが「激やせという病」でいってみます。「激やせ」ちゅー言葉は身体のやせ方に関する表現でありまして、宮沢りえちゃんとかアンナとかそのへん異様なまでに「やせ過ぎ」だという表現でもあったりするんだけど、一方でダイエット食品の広告とかよく効くダイエット法の記事なんかで「こんなにすごくやせるぜ!」みたいな表現だったりもするわけです。すでに「激やせ」しちゃった身体(宮沢りえ他)と、これから「激やせしなきゃなんねー身体」(広告をみてうーやせなきゃなーと思ってしまう読者のみなさんの)と両方を表す言葉なんですが・・

やせ過ぎちゃって病気扱いされるは、記事によっては見せ物扱いされるわ(TT)な「激やせしちゃった身体」と、これからがんがんやせにゃーならん「激やせしなくちゃならん身体」と全然ダイエット的には逆な身体なんですが、なんでおんなじ言葉で表されちゃうかというと、要するに女性誌(だけぢゃないけど)が提示する女性の身体って、基本的に「矯正しなきゃなんない身体」なんすよね・・太っていればやせなさい♪&ほんでやせなさい♪て言う時に示される理想的な身体に近づいていくと今度は拒食症じゃない?みたいなかんじで。実際、今の理想的な身体って、厚生省の摂食障害の診断基準にひっかかりかねないしねえ・・(-_-;

結局「これで安心!」ていう身体ってーのが出てこなくって、どこまでいっても不安にきりがありゃしません。なんでこーいうことになるかっていうと、そもそも自分の身体ってすごく判断しにくいものだからかもです。鏡に映すとかいったん外を経由しなくちゃならないし、自分の身体見下ろすと、恐ろしく不格好にみえたりするもんだし。

そんななにはともあれネズミがカゴのなかでくるくる車回して走ってるよーに気がついたらおんなじところを走っちゃったりしかねないのがやせやせイデオロギーのこわいところ・・大丈夫すか?みなさん?大丈夫かな?自分・・「公開ダイエット」してる方というのは後でまとめますが原則「大人のダイエット」してる人なんで健康重視(これはこれでまた問題あるイデオロギーではあるんだけど)にダイエットされているので拝見してて安心なんですが、たまに掲示板とかで「やせれば人生すべてばら色」という前提ですでにやせてらっしゃるのにやせやせイデオロギーはまりまくりい・・とかヤバい方も散見するような・・

ほんじゃーやせやせイデオロギーから降りる、今のありのままの自分を肯定する〜!という方向にいっちゃう・・というのもまた一つの選択ではあるのですが、しかし、それでやせやせイデオロギー逃げられるかというとその手は桑名の焼きハマグリ(古語)。イデオロギーというのはココロの中にあるだけのものじゃなくて、それ前提に世間回ってる物質的なものでもありますんで、そもそも服がないやんか!とか、自分は自分の中で折り合いつけることができるとしても(ほんまにつけきれるんか?というツッコミも可能ですが)、他人はそーは思ってくれねえだろうとかいろいろあるわけです。降りて、それで逃げられるとかナメたらあきまへん。もう一工夫も二工夫も必要です。

最近よしのの周りでなぜか「健康」イデオロギー批判がはやっていたりするのですが、マスコミとか厚生省とかそういうなんかわからんけど悪の秘密結社みたいなところ(「権力」とよばれておりました)が上から「やせやせバディ」や「健康」というのはこんなもんですよ〜と押し付けてくるからいろいろトラブルが出てくるんであって、それと戦うとかよけることによって押し付けから解放される・・という風に今のご時世できているんじゃなくて、「やせやせバディ」や「健康」に関する知識をいろんなイデオロギーにのっかって素人がそれぞれ勝手に集めて自分自身や他人につかっていくという風にイデオロギーって動いていてもう収拾つきまへんわヽ(´ー`)ノというのがここ数十年の社会科学&人文科学の基本的な前提だったりします。倒すとゲームオーバーいけるボスキャラっていないのですね・・この世には。上から権力がしっときてるんじゃなくて、わたしらそのものが権力の網の目の結び目の一つなんだというのはミシェル・フーコーというHIVでお亡くなりになりました(ー人ー)フランスの思想家あたりがはっきり言い出したことではあるんですが、そのへんは中山元著『フーコー入門』(ちくま新書)でもお求めいただくとして。

そういう悪いはまり方しちゃうとやばい穴ぼこ世の中にいっぱいあいているおですが、その穴ぼこ使って、あるいはそれ編集してってー実践の中で現代社会に生きる自分ってはじめて可能になるわけで、ほんじゃーなるべく自己の尊厳保って、イデオロギーに使われず、うまく使っていく方法ってなんなんだろう、という時に、あるいはふつーの生活の中で「なんであたしはやせなきゃならんのか?」と疑問もった時にほんとは社会学は役にたたなあかんなあ・・とかも思います。金もうけとかには役にはたちませんが、イデオロギーをとりあえず外から見る視点とかは提供できるはずで。ていうか、その瞬間に役にたたなきゃ意味ないかも・・(あせあせ)


付記:なんでよしのはダイエットしたのか

いちおー若かりし日はフェミニズム本とか読んでいたよしの。修論書いて5kg、インタネット悪いはまり方して5kgと年々歳々体重はやばくなっていっていたのですが、やせやせイデオロギー罵倒している立場上、ダイエットってやっぱとおかったっす・・自己管理できねえ性格なんで、やってもムダだろうという確かな予感もあったしね・・

しかーしある日献血してみて、コレステロール値とかγーGTPとか肝臓がらみの数値が軒並みがんがんあがっていることが発覚。γーGTPなんか酒飲みが数値あがるてー指標なのに、なんで酒ほとんど飲まないあたしがあがってんだよ・・と思えばそれは、甘いもの好きのせいしか考えられませんです。父親糖尿の気があるしなあ、やべえなあという「健康上の理由」と、今愛らしい殿方が現れて恋におちても今の自分じゃうっかり口説けやしねえ(これは「自己評価の問題」ですね)というわかりやすすぎる理由でおっぱじめてみたわけです。

最初はとにかく自炊率可能な限りあげて、ちゃんと推定摂取カロリー(そのうちたんぱく質量と脂質量も)計算して、ほんで近所の体育館でエアロバイクとウエイトトレーニングのまねごとして、とやっていったんですが、ダイエット、面白い・・「公開ダイエット」もついでにいたしまして(URLはここではないしょ♪だって体重とかかいてあるんだもんん)、まじではまって無事目標値三ヶ月ばかりでクリアいたしましたです。

「人生にはコンテンツが足りなさすぎる!」というのが前々からのテーゼだったのですが(だから人は楽しくイデオロギーにのっかってうだうだと自己の再生産しまくったりするのかも・・)、ダイエット、幻惑的なコンテンツかもしれませんね。そーいや英米圏のフェミニストの誰かが「ダイエットはフェミニズム最大の敵である」といってたなあ・・たとえば女性に「きれいである」ことを求める視線(自分含めた具体的な人々の視線とか、それこそ女性誌なんかで展開される社会的な視線とか)なんぞ、上のやせやせイデオロギーでちっとご説明してみましたようにかなり不公平なものでして、そこで人は戦闘的フェミニストとしてばしばし戦いモードに入ってもいいんですが、もしそうした視線の下で十分な尊厳確保できなくても、不公平なゲームのルールを告発するよか人はダイエットに走ってとりあえず不公平なゲームの勝者たらんとしたりしてしまう(しかしこのゲームは敗者はいても勝者はほぼいなかったりもするという予感もするけど・・どんなきれいな人でも、よくよく聞いてみたらコンプレックスから逃げ切れてはいないし、「きれいである」ことで劇的に得してる人ってレアだし)・・という意味に理解しておりますが。

というわけでダイエットしてみて&公開ダイエット通じて他のダイエットしている方々と交流してみての結論まとめますと、外からやせやせイデオロギー批判してるだけじゃなくって、やせやせイデオロギーとうまく距離とりながら自己の尊厳どうやって確保していくか、そこまでもってかないと、学として意味はあっても実際ダイエットしていたり、身体のことで悩んでいる人の耳まで声とどかんかも・・と。

なんでそこまで社会学の問いが降りていきにくいかといいますと、それが地獄のように難しいからなんですが、少なくとも批判する、その先を考える姿勢はもたなほんまにあかんなあと、日本一勉強しない院生なりにちょい一皮むけさせていただいたかもです(当社比)。私の場合はこうしてページもってるわけだしねえ・・営業努力、せねば。



さてようやく本文でございます。ほんとは「ホームページ」を作ることについでも能書きいわなあかんのですが(ていうかこの発表のメインってそのへんなんだけど・・)、これ以上書いても読者逃がすだけかっつー確かな予感もしておりますのでやめときます・・

ここまでおつきあいくださった方、お茶でも一服・・(こぽこぽこぽ)


1. はじめに


 1994年は「インターネット元年」とか呼ばれておりまして、大宅壮一文庫ちゅー雑誌記事を内容別に分類整理している図書館の目録とかみると、笑っちゃうくらいどかんと「インターネット」に関する記事が出てきた年だったりするんですが、このインターネット登場初期の頃は、「インターネットで○○億円市場がどーたら」とかビジネスの未来はばら色みたいな論がてんこもりだったりしたのですが、その一方、インターネットで個人の生活どうかわるかっちゅー問題につきましては「ネチズン論」と呼ばれる、個人がマスメディアにはのりにくい情報を独自に発信していく、ほんでそこでは「市民社会」(この概念にはすげーいろいろうんちくがあるのですが、めんどくさいのでパス)が実現されるに違いないという話もわりとでてたりしましたです。
 昔キャプテンシステムとか郵政省通産省あたりなかったことにしたいと思っているに違いない「ニューメディア」もありましたですが、インターネットは無事利用がしだいに広がったわけなんですが、実際にメディアとして機能しはじめてみると、個人制作のページの多数を占めたのは「日記系」ホームページと呼ばれる、制作者の日常や趣味についての記録を公開していくタイプのページだったりもしますです。遠いね・・市民社会・・

「日記系」のコンテンツってば本来だったら発信する「必要性」がないデータですんで、そーいうわけわからんものが「情報」として掘り起こされたことにインターネットというメディアのインパクトが逆にあるかもとも言えるのですが、しかし、このようなページはなぜ作られ、そこで人々は何をしているのだろうか、という気も強烈にいたしますです。[三上俊治・赤尾晃一・庄子平弥・干川剛史:1999]
 とはいえ、更新の頻度や情報量、またビジターの質や数も多種多様な「日記系」ホームページをまるごと分析の対象とすることは難しいんで、「日記系」ホームページの一例として、「あったことをとりあえず書く」ことを最大公約数とする「日記系」のなかで、もともと「日記」をつける行為と深くリンクしている「ダイエット」をテーマにしている「公開ダイエット」と呼ばれる、ダイエット日記を公開していくタイプのホームページを取り上げてみましょう♪
 日本では、この種のホームページは96年6月に公開が始まった「RealDiet」(http://www.netlaputa.ne.jp/~asao/:現在更新停止中。YahooJapanのご担当者様、そろそろクールサイトマーク外してもいいんじゃないの?)あたりが日本最初の公開ダイエットだと主張しております。このホームページは雑誌やTVなどマスメディアにも紹介され(たとえば[Bart:1997年12月8日号])、次第にダイエット日記を併設したり、ダイエット情報を提供するページ、公開ダイエットを主としたページも増加してきた。いくつかのページは目標をクリアして更新を停止し、またその他の事情で続けられなくなって放棄されたままと思われるページもありますが、99年5月現在、Yahoo!Japanには公開ダイエットページとして、「ダイエット:体験記」に26件、「個人:エンターテイメント」の中でコメント文に「ダイエット日記」という語を含むものは62件登録されている。もちろん、サーチエンジン等に未登録のものも多数存在する。1 また、ホームページではないが、CGIプログラムにデータやコメントを書き込むことによって、ホームページを開設せずに公開ダイエットを行うことができるサービスも提供されている。(たとえば「The Diet!」(http://www.kota.to/))
 今回は公開ダイエットページ・掲示板への書き込みなど公開されている資料と制作者へのアンケートなどによって「日記系」ホームページを造り/読むことがどのようなことであるのか、たいしたことはできませんが、一応整理でもしてみたいかな、と・・

2.「日記をつける」ということ/「ダイエットする」ということ

 そもそも、「日記をつける」ということと「ダイエットする」ということは、共に個人の内面と直結したプライベートな場で行なわれること、自己を対象化し、再構築する技術である点において共通点をもっていたりします。
 「日記をつける」ということは、その日起こった出来事、それへの反応を書き留めていくことによって、自己を再構築する作業である。まあ、ほんとーにその日食べた物とか天気だけのデータ残してるならとにかく、どんなことがあったか、それに対してどんなふうに思ったか、とか書いていくわけで、そこで「今日の一日」を作品にしちゃう、ほんでその作品は「私の一日」なわけでそこで書かれたことが「私」になっちゃうわけです。自分ってーの、なんかのんべんだらりと当たり前のようにいたりするのですが、たとえば人と話してる時とか、そこで結構でっちあげてて、で、でっちあげられた自分が自分になっていったりするわけで・・。その意味では「自分」を日々作り直していってるわけです、わたしら。

さらに日記つけるてーのはただだらだら書いてまとめてるってだけではなくて、将来これを読み返すであろう未来の自分やら、ひょっとしたらこれたまたま読むかもしれない誰かの視点を意識してみたりと、まったりと書いているようにみえて、結構複雑怪奇・・[Ricoeur : 1985-1990]
 ほんで「ダイエットをする」の方ですが、現在の社会において女性誌などで展開されている「ダイエット」は、多くの研究によってすでに明らかなように、本来の意味である「食餌療法」とはまったく異なる性格をもってます。そこで賭けられているのは単なる「体型」じゃなくて、「自己」そのものである。自己をどのように管理するのか、どのような自己をデザインしていくのか、自分自分自分みたいなかなりうっとおしい形でダイエットはマスメディアで語られ、たぶん実行されていますです(誰も検証できんけど・・)。その中で多くのダイエット法は「食事日記」を自己をコントロールしていく手段として取り込んでます(non・noの効かないと一部ページでうわさのやせ日ダイエットとかもそうだね・・ていうか、あれが効くとしたら食事日記のせいだと思う・・個人的には・・)。食べたもの、推定摂取カロリー、一日の体調、そして体重などを記録し数値化していくことで身体を数値として対象化し、コントロールする技術としてあるのが現在の「ダイエット」だったりするわけです
 
 この二つの営みが合流し、インターネット上でリアルタイムで公開される「公開ダイエット」は、マスメディア上のそれとはかなり異なる性質ももっています。2
 まず、どんな人がやってるかっつーことですが、「ダイエット」は若い女性のものというイメージがあるけど、「公開ダイエット」では最初の「公開ダイエット」が男性のものだったように男性が目立ち、また年齢も20歳代後半以上も多いです。3
 ほんで目標値は女性誌のダイエット特集などでは「あと3kg」という数字が多用されているけど(人によって生活スタイルも体型も体質も違うのに、なぜあと3kgやねん・・ていうか、それ以上やせなきゃならない人間はこの世にはいないはずってー前提なんだろうなあ・・やっぱ)、10kg以上の大量減量の人も多く、そこでの目標値はBMIでの標準値など医学的な「普通」の値に設定され、食事管理と運動という標準的な方法によるものがほとんどざんす。中長期戦で医学的にまっとうなダイエットしていく人が公開を選ぶ・・ともゆってもいいですね。
 要するに「公開ダイエット」ってなんていうか・・大人のダイエット?なんですが、ではそのような「公開ダイエット」はどのような形で提示されているんでしょうか。
 
3. ページの構成

(よしの注:この部分は「あみのダイエットしましょ!」(http://plaza25.mbn.or.jp/~homep/のあみさんにお許しいただきまして、あみさんのページの構成をちまちま記述してみたんですが、公開ダイエットページ知らない社会学者向けですんで、飛ばしちゃっておっけーです。せっかくご協力いただいたのにあんまり分析するっていうとこまでいけなかったしm(_ _)m・・ほんとはグラフ化の話とかしつこくやりたかったんですがねえ・・というわけで原文そのままです)

 ホームページはほとんどの場合、HTML(Hyper Text Markup Language)によって記述された文書をベースとしており、もちろん公開ダイエットページも例外ではない。
 オランダのエスノメソドロジスト、ten Haveは現在ではHTMLに代表されるハイパーテクスト(リンクを含む非線形テクスト)と従来の印刷メディアによって提供されている線形テクストを比較して、特に初期の「ハイパーテクスト論」では線形テクストを一直線に読み進む不自由なものとしてイメージされているのだが、むしろ読みを分断できる点がリンクの箇所に固定されることで、また特定の語を検索することはたやすくても「ぱらぱら読む」ということが難しいことで、読み手の自由度は低くなってしまうのではないかとしている。逆にいえば、リンクは書き手が読み手に提示する戦略といえる。
 ほとんどの実際に動いているホームページでは、リンクはページから次のページの冒頭への単純な結合に使われ、こまめに相互参照が可能なようにはつくられていない。それでもリンクによって結ばれたページの構造は、書き手が情報をどのように位置づけているか、どのように読み手に提示すべきだと考えているかを探る指標となるだろう。
 では、「公開ダイエット」ページはどのように構成されているのだろうか。99年5月17日に公開がはじまった「公開ダイエット」のみの内容となっている「あみのダイエットしましょ!」(http://plaza25.mbn.or.jp/~homep/:現在更新休止してます・・あみさん、お元気でしょうか・・)を例に記述してみたい。このページを選んだのは、「公開ダイエット」ページの基本的要素と思われるものを一通り含んでおり、また詳細なデータをこまめに更新している生きたページであるからである。
 
3.0.1.トップページ
 ほとんどのホームページは「トップページ」と呼ばれる、ページそのものの内容を紹介し"index.html"という名前のファイルをディレクトリにおくと、ファイル名を指定せずに読み込んだ場合index.htmlが表示されるために多くの場合ページを読み始める開始点はこの名前のファイルになっている。index.htmlには通常そのディレクトリにおかれていて公開されているデータの内容が解説される。このページの場合は現在の状態に関するコメントがまず書かれ、アクセス数を記録する「カウンタ」以下「きっかけ」(kikkake.html)、「毎日の記録」(kiroku.html)、掲示板(http://www.tcup.com)、リンク集(99.6.3時点では工事中)へのリンクが置かれている。
 レイアウトはすべてセンタリングとなっており、リンクの下には簡単な内容紹介と最終更新日が書かれている。トップページのように内容を紹介するページでセンタリングが使われている場合は「公開ダイエットページ」に限らず極めて多い。

3.0.2.自己紹介
 このページの場合は「きっかけ」として子供のころからの体型、ダイエットを始めた経緯とダイエット開始後の経過が書かれている。この部分がない、制作者の人格についての情報を出さない「公開ダイエット」もあるが、多くの場合は独立したページとして置かれている。内容的には自分の生活史(子供のころ、学生のころ、あるいは結婚後、出産後どのように体型が変わってきたか)、また自分の生活習慣、自分の性格への分析が書かれている。
 具体的な個人情報(氏名・居住地・職業など)については、言及していないものがほとんどである。つまり、ここで紹介すべきなのは、「29歳・女性」といったおおまかなダイエットにおける変数となる属性であって、「早稲田大学大学院の吉野ヒロ子」ではない。

3.0.3.毎日の記録
 ほぼすべての公開ダイエットページでは体重(場合によっては体脂肪率・ウエストなども)の一日ごとの変動のグラフをつけている。この例でも「毎日の記録」(kiroku.html)から月ごとに分けられた記録(たとえば99年6月分は9906.html)におかれている。月ごとに分けられた記録は、ここではまず冒頭にその月の体重推移のグラフを置き、下に日付の新しい順に食事日記・推定摂取カロリー・推定消費カロリー・コメントなどで構成される日誌部分がつけられている。日誌部分はテーブルタグを使用するなどページごとに標準化されたフォーマットで定型化されている。
 グラフは読み手に数値の変動を把握させやすくすると同時に、書き手自身にも計画の中での現況を一目で把握させる意味をもつ。一ヶ月・一週間など中短期の時間幅では対象となる数値の最高値/最低値がちょうど入る形のグラフ、計画全体という長期的な時間幅では初期値/目標値がちょうど入るグラフなどと多種類のグラフが使い分けられる場合もある。

3.0.4.ダイエット方法の紹介
 自分のダイエットの仕方や、ダイエットの知識・情報、便利な商品などについてのコメントをつけているページは多い。読み手もやはりダイエットをしていると想定されていること、単に自分のダイエット生活を公開するだけでなく、読み手に役立つ情報を提供していく場として意識されていることがうかがわれる。

3.0.5.リンク集
 リンク集がつけられているページは多い。リンク先はダイエット関連の情報を提供するページやまたは「公開ダイエット」ページが中心である。「公開ダイエット」ページへのリンクは互いにリンクしあう「相互リンク」が多く、結果としてゆるやかなリンクのネットワークが形成されている。掲示板のやりとりなどをみていくと、新しく「公開ダイエット」ページをはじめましたという書き込みや相互リンクの申し入れがたまに現れる。

3.0.6.掲示板・メールアドレス
 メールアドレスを公開し、掲示板をつけているページがほとんどである。掲示板は、ダイエットをしている人の質問およびページそのものや進行中のダイエットに関するコメント(共感の表出、また食事の取り方や運動の計画の仕方といった技術的なアドバイスなど)、またその中で定着した「常連」の近況報告などが中心となっている。
 多くのページは掲示板の書き込みが非常に活発である。「ダイエット」は先に述べたように、マスメディアの中で情報が氾濫している題材ではある。しかし、たとえば実際にダイエット商品を使ってみて効いたのか、効かなかったのかといった単純な情報でさえ、もし周りにつかったことがある人がいなければ、インターネット以外で交換できる場というものは存在しない。情報は氾濫していてもそれは主に商業ベースという制約を受けたものであり、実際に適用していき、また実際にダイエットしていくところから出た疑問に答えるにはおおまかな情報が多すぎる中で貴重な情報交換の場として認識されていると考えられる。(資料3−8など参照)
 特に公開が長いページではダイエット商品を販売する業者の書き込みを禁止しているページは多い。業者のフリーライドが問題となっていることと同時に、商業ベースの情報ではなく、実際にダイエットしている者同士の情報交換・交流の場として強く意識されていることをうかがわせる。
 
 ページの構成の特徴をまとめてみよう。
 まず、或る程度以上の情報量をもつ個人制作のページの多くに共通する特徴だが、「インデックス」を載せるページと「コンテンツ」を載せるページが分離されており、初めて来た人、また更新したデータを見に来た人にもページ全体の内容を把握しやすくつくられている。
 他の「日記系」ホームページと共通して指摘できる特徴としては「コンテンツ」の中で記録ページが時系列に従って分けられ、最新のデータを読者が簡単にチェックできるように、また制作者がデータを書き換えていきやすいような仕組みになっていることがあげられる。さらに「公開ダイエットページ」の特徴として、具体的な数値を中心的なデータとして扱う以上、各日のデータを示すフォーマットが定型化されていること、また一目で現在の動きと計画の中での位置を把握できるようにグラフが使用されるなど数値をどのようにわかりやすく提示していくかが工夫されている点があげられる。

4.「公開」の意味

ダイエットには「自分自身で常に意識して継続してゆく」ことが、
痩せるときも、痩せたあとも、非常に大切です。
これを続けて行かないと、せっかくやせても、また元に戻ってしまうだけです
こたは、ダイエットの王道と言える「適度な食事制限や運動」を推奨しますが、
主に「これを継続してゆけるような、本人の意識や自覚」を高め、
続けてゆけるようなインターネット上でのプログラムを、
太りやすい自分自身のため、そして同じような悩みをかかえる皆様のために
提供してゆこうと思っています。
 「The Diet」(http://kota.to/diet/)

注:公開ダイエットをなさっている方へのアンケート、特に最後のコメント部分を読んでいただきますとわかりますように、「公開」することの意味はやっぱり人それぞれ。結構ちがいますです。「公開」にあんまりポイント置いてない人もいれば積極的にオフとかもして盛り上げている方もいる、ほんで独り言と対話の中間でかる〜くグチってみたりしてストレスちっと解消、という方もいらっしゃいます。

なんですが、ここでは「公開」することがダイエットに推進力をつけることができるとすれば、それはどういう理屈なのか、という点に絞っておりますんでご了解くださいまし。


 公開ダイエット界における新宿の母・こたさんのThe Dietから引用させていただいております。痩せたあと、重要っすね・・(謎)

先に「日記」を書いていくことは、書かれている自分の対象化とか視点を意識してなんか書いちゃうとかぶつぶつゆーてみたんですが、「公開ダイエット」の場合は不特定多数に匿名で公開するという形。ということは視線の意識の仕方、そもそもどんな視線を意識するかってーところが、やっぱり普通の日記と違ってきちゃうわけですね。そのへんどーなってるんやというお話です。

 「公開ダイエット」をしていく手順を想像してみましょー。まず朝起きて体重やその他の数値を計り、記録するです。食事をすれば記録をつけ、場合によってはカロリーや栄養成分を計算します(昔はやってた・・データベース組んで省力化したけど結構大変・・)。運動したらそれも記録をつける。毎日、あるいは何日かごとに「公開」用にデータをまとめ、グラフ化してインターネットにつないでページを更新する。そのまま掲示板への書き込みやメールをチェックし、人によっては別の交流のある「公開ダイエット」のページを見に行き、相手の今日の更新をチェックして掲示板にメッセージを残す──てかんじでしょうか・・

 記録して計算するところまでは通常のダイエットでも場合によっては行なわれる手続きなんだけど、それをさらにデータをまとめ、第三者の目を意識して公開するということは、もうちょい特別な重さをもっているかもしれません。公開するっていうことはその手続きに区切りをつけて、いったん対象化する、つまり振り返ってその間のことを評価する区切りになるてーことになるです。それもその日「頑張れた」のか「だめだった」のか、なぜそうなったのかを「ダイエット日記」のコメントとして書いていくとしたら、それを読むであろう、やはりダイエットをしている第三者の視点を意識しながら「ダイエットしている自己」を評価し、対象化することになるわけです。4

 ほんで「公開ダイエット」のコンテンツといえばお約束のようにグラフが出てくるのですが、中短期のデータでつくられたグラフは最近の行動の善し悪しを、計画全体を見渡すグラフは全体の中での進み具合を誰よりもまず制作者に簡単に把握させます。よしのの場合、維持モードに入ってからですが、「維持目標値」を基準にグラフ作ってたらどうも「維持目標値」すれすれになっちゃうんで「野望目標値」を基準にグラフ作ったらそれなりに低めに維持できるようになったしなあ・・(当社比)。グラフをどういうふうに書くか、それは自分の計画どう立ててるのか、どういう状況だと把握しているのかってーところに影響力もっているかもしれません。

 そんなこんなで生活のリズムの中に「公開ダイエット」をうまくはめ込むことができれば、「本人の意識や自覚」を高める可能性は大きいっす。そこではむしろ「公開ダイエット」のために生活を管理しなくちゃならなくなるわけです。ダイエット時に控えなければならない行動、あるいはした方がいいかもしれない行動をするかしないか選択する時に、それを後で公開するという条件が決定を左右する可能性があるわけです。「公開ダイエット」ちゅーとダイエットでやってることを公開していくっていうイメージがありますですが、もし「公開すること」がダイエット推進力となってくなら、順序が逆になって内容があってそれを表現するのではなく、表現のために内容が決定されるということに。

 とまあ制作者がページ作る作業にはだいたいこんな意味があるんですが、ここまでは公開の準備するとこまで。実際公開することによって、いちおう他のダイエットしている人との交流とか生まれてくるわけです。でまあ掲示板なんぞにリアルタイムでダイエットの状況に対するコメント(励ましや、どのあたりを工夫すればもっと効率良くやせることができるのか、健康を維持するためになにを気をつけなければならないのか、精神的に追いつめられたらどうすべきなのか)がつけられ、それが制作者にフィードバックされていったりとか。5
 また読み手にとっても制作者の「ダイエット」を見ることは自分の「ダイエット」を対象化しなおすことになりますです。体格がおんなじくらいだとか、生活の状況が似てるかもってーあたりで共感が生まれる場合には、自分の「ダイエット」のはげみとして定期的に見に行く習慣がうまれるかもしれません。ここで「ダイエットを頑張る」ことについてゆるやかな──まあページをみにいかなくなれば、またちょっとしたことから更新しなくなれば終わる不安定さが根底にありますんで──連帯意識が生じる可能性もあるわけです。で、常連が定着して常連同士のつきあいとかも生まれた日には、制作者はその共有を可能にする場を維持しつづけること、「公開ダイエット」をある種の責任としてひきうけることにもなります・・がんばんなくちゃね。ダイエットは原則プライベートな空間でたいてい孤立した形で実行されますんで、それを他の人と共有できるっていうのはやっぱりネットならではな事態なのかも。(資料3−53−6他)
 もちろんこの場合の「責任」とは、いつでも降りることができるような、とりつづけるという制作者の意志においてのみ負われる「責任」です。公開ダイエットしている人は本名をそのまま使用している場合はほぼないし、またネットと日常での関係を分けるだけでなく6 、ハンドルを使い分けることで、他のネット上での活動と分離している場合も多いんで、「誰が」責任とるのかとつっこんで考えると微妙かつあいまいなのですが7、その一方で、たとえば公開するとしたらそこで嘘ついちゃーしかたねえだろってーことで、誠実であることを要求されたりするかも・・ 8
 なにはともあれ「公開ダイエット」の公開の意味、ページを更新していくことの意味は二つの局面に分けられます。一つは制作者個人の作業に属する、従来の「日記」の機能を延長した、データやコメントをまとめるという作業の中で行なわれる「ダイエット」の分節化と対象化であり、もう一つは「公開」そのものの効果として生ずる「ダイエット」を行っていく者同士のゆるやかな連帯によって「公開ダイエット」という対象化の結果がコミュニケーションのネタとして共有されることによる、ダイエットしつづけることへの動機づけが強化されるという効果です。実際、公開はじめてダイエット友達作りはじめたら、目標クリアするまではやめにくい・・というプレッシャーが発生するわけで・・
 
5. 結語

 「ダイエット」という身体を管理していく技術とインターネットというメディアで発信される「公開日記」という場は接合されることによって互いを強化しあうような関係にあると言えますです。
 「ダイエット」の側からいえば「日記」を準備することが自分のダイエットの対象化のきっかけになるだけでなく、それを第三者の目にさらすことで、ダイエットしつづけることのプレッシャーが生まれ、また読み手の方も「○○さんも頑張ってるし〜」となんだか励みになってしまうわけです。「日記を公開する」という側面からいえば、ダイエットという日々継続していくべきとされているものを題材にとるだけに、更新すべきコンテンツを確保し、「ダイエット」するという大目的に支えられて更新が継続されやすくなります。
 「ダイエット」と「日記」はもともとは孤独な作業なんですが融合する形でインターネットで公開され、コミュニケーションとして蓄積されることによって、もともとの形と少しずれながら、制作者と読み手の生活を変えていく・・のかなあ?と。ひょっとしたらもっと一般的な「日記系」ページ、たとえば身辺雑事を淡々と扱うようなタイプのページでも、このようなしくみはもっとゆるやかな形で働いているかもしれません・・まあそんなこんなで。
 

参考文献
浅野千恵:1996
『女はなぜやせようとするのか ── 摂食障害とジェンダー』, 勁草書房.
日本でジェンダーでやせることといえば基本です。摂食障害というんで、普通のダイエットしてる人とは関係なさげなタイトルですが、連続的に捉えられているかもなので、関係おおあり。
Bart :1997.12.08
「ホームページ特捜隊 FILE18号」,p102-103
Bolter, Jay David:1991-1994
『ライティング・スペース──電子テキスト時代のエクリチュール──』,黒崎政男他訳,産業図書
これ発表した時点ではまだちゃんと読んでいなかったという・・でもまあこのへんをめぐる議論のたたき台にはよろしいかも。
柄本三代子:1993
「語られている身体 ── ダイエット記事にみる『理想』と『非理想』── 」,年報社会学6号,95-106頁.
よしのの先輩。最近医療社会学「健康」方面にむけてばく進中。
Hauben, Michael & Hauben, Ronda:1997
『ネティズン──インターネット・ユースネットの歴史と社会的インパクト』,井上博樹・小林統訳,中央公論社
まあ、どうでもいいネットワークコミュニティでどーたら本なんですが、買っちゃったのでつい。
加藤まどか:1995
「『きれいな身体』の快楽 ── 女性誌が編み上げる女性身体」,岩波講座現代社会学『ジェンダーの社会学』, 151-166頁,岩波書店.
加藤さんお元気でしょうか。
三上俊治・赤尾晃一・庄子平弥・干川剛史:1999
「個人の情報発信メディアとしてのインターネット」(世界コミュニケーション記念 第14回コミュニケーション・フォーラム「メディアとしてのインターネット」報告),情報通信学会誌第59号(Vol.16-No.3)
情報通信学会というのは、どっちかっつーと理系メインの学会です。そんなところでふにふにと実際にインターネット使ってどう人生かわりうるのか、熱いトークが。
Ricoerur, Paul.:1985-1990
『時間と物語』,久米博訳,新曜社
多くの人が第三巻の帯だけ読んでつかってる・・てーあたしだけか?(笑)
ten Have, Paul. :1997
"Structuring writing for reading; HTML as an explicateing device.", International confernce: ETHNOMETHODOLOGY: EAST AND WEST, Waseda University, Tokyo, Japan Aug 21-23(http://www.pscw.uva.nl/emaca/swfr.htm
矢崎葉子:1992
『誰がダイエットを始めたか?』,太田出版.
ジャーナリストさんの本ですが、日本のダイエットの歴史をちゃらいインターフェースでまとめてあって便利。特にananでのダイエットの扱いの変遷はえらいことになっています。
吉野ヒロ子:1997
「激やせという病〜女性週刊誌における『やせること』の意味」 ,年報社会学10号(http://members.tripod.com/~yoshino/socio/gekiyase.html
吉野ヒロ子:1998 「 現実の十分な複雑さ」,Sociological Papers (早稲田大学院生研究会)第7号,(p61-72)(http://members.tripod.com/~yoshino/socio/sufficient.html
アンケート&資料提供にご協力いただいた方のホームページ(順不同)

http://plaza25.mbn.or.jp/~homep/ 「あみのダイエットしましょ!」
http://www.geocities.com/Tokyo/Harbor/9791/ 「みどりのただいまダイエット」
http://www.asahi-net.or.jp/~jf2k-otkb/diet/ 「減量大作戦」
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/haruru-taka/ 「はるる&みんみんのホームページ」
http://www.nn.iij4u.or.jp/~yumiyama/yummy/ 「It's Yummy」
http://www.vector.co.jp/authors/VA008237/ 「あうあうNetWork」
http://kota.to/diet/">http://kota.to/diet/">http://kota.to/diet/ 「The diet」
http://yokohama.cool.ne.jp/daihuku 「筋肉ダイエット」
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/3476/index.html 「ぽんぽこの30kgやせるもんね!」
http://www.info2000.co.jp/~info/diet/ 「お気楽ごくらくダイエット」

資料
*フローチャートやグラフなどGIFデータを含むものは別ページに編集させていただいた。オフラインで保存される場合は、PDF版を利用されたい

資料1:「あみのダイエットしましょ!」フローチャートhttp://plaza25.mbn.or.jp/~homep/
(GIFデータ:約12k 別ウインドウで開きます)

資料2:アンケート調査結果
(アンケートは「公開ダイエット」ページを公開している方12名にメールで依頼し、8名の回答をいただいた。また「TheDiet」(http://kota.to/diet/">http://kota.to/diet/)での公開ダイエットシステムを利用している方から1名回答をいただいた。)

資料3:自由記述項目などのコメント(抜粋)
3−1.ダイエットの理由・きっかけ

[自分に自信が付きますね きっかけは特に考えません。ふと思いたったときかなあ。](20代後半・男性)
[対人関係](20代後半・男性)
[格好良くなりたかった](30代後半・男性)
[健康診断でひっかかった](40代前半・女性)
[服がない(^^;我ながら醜い 暑くなるとまたずれする(^^; やせてた(とはいえBMI22よりちょい上)のころの自分に帰りたい](20代後半・女性)
[新宿のホームレスの女性が乳ガンになりながら、治療もせずに亡くなっていったという新聞記事を読んだ。自分がホームレスになったときに、せめて健康でいられるような身体を持ちたい、と思ったのがきっかけ。(生きていればどんなことでも起こりうると思うので、ホームレスも、肥満からくる病気も、どちらも他人事とは思えません。)](20代後半・女性)
[2人目の子供が欲しいので・・。ヤセないと、また太れば困る・・。](20代後半・女性)
[太っているという劣等感をどうにかしたかった。買える服がないという日常生活上の問題をどうにかしたかった。
きっかけ: ある日、ものすごく食べ過ぎて満腹の極致にいたときに、ふと「本気でダイエットしよう」という考えが頭に浮かんだ。](30代前半・女性)
[身体が重いと感じたり、洋服が着れなくなってしまった。](30代前半・女性)

3−2.ダイエットの目標(数値のみのものは省略)
[体重でいえば、55Kg、好きな洋服が似合うように。あと、太ってみえないように。](20代後半・男性)
[BMI22](20代後半・女性)
[20kg減量及び体力アップ](30代前半・女性)
[夏までに10kgやせる!](30代前半・女性)
[52キロになる γGTPを標準値に](40代前半・女性)


3−3.その目標に設定した理由
[体つきが明らかに変わります。](20代後半・男性)
[高校のときのベスト体重](20代後半・男性)
[身長が178だから](30代後半・男性)
[健康になるため 私のベスト体重なので](40代前半・女性)
[単純に、一度は標準体重(健康体重)どまんなかの自分を見てみたい気がする](20代後半・女性)
[見た目的にも普通に見えるサイズで、現在の状態から余分な脂肪だけを取り除く(体脂肪率20%くらい残す目安で。)と、そのくらいの体重になるから](20代後半・女性)
[妊娠後10kg太ったので。](20代後半・女性)
[いきおい。実は目標が先にあった。目標を口にしたら急に本気でダイエットする気になったもんで...。値については言葉の響きで決まったようなものだけど、太りはじめる前で体調もよかった20歳頃の体重とも一致したので、きっと運命にちがいない (?)](30代前半・女性)
[10年前の体型に戻したいから](30代前半・女性)

3−4.公開のきっかけ
[公開した方がヤル気がでるかなぁ](20代後半・男性)
[他のダイエットページをみて](20代後半・男性)
[引っ込みがつかなくなる様に](30代後半・男性)
[最初はホームページのネタづくり](20代後半・女性)
[1:HPを作ることに興味があり、自分が発信できる情報はなにか?と考えたときにダイエットしかなかった。(当時)
2:なんとなくダイエットに行き詰まった感じがあったため、弾みをつけたくて。
3:自分のサイズや重さを公開することで、誰かが「ほっ」とできるかもしれない、と思いたったため。](20代後半・女性)
[公開している手前、知人も見ているので途中で挫折できないと思った。](20代後半・女性)
[以前ある勉強をしていたときに、勉強日記を公開することで、長続きしたり仲間ができたりでうまくいったという経験があるので、今回も、決心と同時に迷わず公開を始めた。](30代前半・女性)
[少しでも自分に強制できるようにと思ったため](30代前半・女性)
[励みになる](40代前半・女性)

3−5.公開をはじめたことによる変化
★変化あり
[前よりきちんと管理できるようになった:独りでダイエットしている、というのではなく、見られているという感じなので。](20代後半・女性)
[前よりきちんと管理できるようになった:ホームページの維持管理に関して責任があるので、さぼるにさぼれないー(^^;](20代後半・女性)
[前よりきちんと管理できるようになった(でも公開前はダイエットしてなかったからなあ?):公開してなかったらどうかな、という想像との比較をすれば、公開すると思うとデータの記録を忘れない。データの記録をするときに、その日の生活を振り返る。というのが大きいでしょうか。](20代後半・女性)
[前よりさぼりがちになった:公開したのが原因というわけではないのですが、たまたま公開中に生活パターンが変わってしまって、順調にダイエットを続けるのが困難になったため](30代前半・女性)
[前よりきちんと管理できるようになった:見えっ張りなので 人目があると頑張れる](40代前半・女性)

★変化なし
[公開する前に、すでにダイエットをしている期間が長かったため、変化はないが、変化のないことが変化かもしれません。(公開してなかったら途中でやめていた、という方が普通かも)](20代後半・女性)
[公開したことでやる気が出るわけではないので](20代後半・男性)

3−6.公開をはじめてよかったことがありますか?
[日記を書くのが意外と楽しいかな](20代後半・男性)
[特になし。リバウンド防止には役立っているかも](20代後半・男性)
[ちゃんとダイエットできた](30代後半・男性)
[同じような悩みを持った方の率直な意見を聞けるのは良いことですね。私自身にも励みになりますし、見に来てくれる方々にも励みになると思います。](20代後半・女性)
[反響があると楽しい。](20代後半・女性)
[自分の励みになるし、ネット友達が出来てお互いに励ましあっているので。](20代後半・女性)
[体重が減るとどうどうと自慢できる場があること。うまくいかないとどうどうとグチれる場があること。特にグチの方は、一言いえば気が済むだけなのに、友人に言うとなぐさめられたり、グチりあいになって不要に暗くなったりと面倒。だからといって、ひとりごとでは発散にならない。公開データのコメント欄で「えーい停滞期なんて嫌いだー」(仮)と叫ぶのがちょうどいい。](30代前半・女性)
[まじめに取り組める 情報が増えた](40代前半・女性)

3−7.公開をはじめて困ったことがありますか?
[理由もないのに体重が増えると「何でやねん!」と思う(^^;](20代後半・女性)
[挫折できないこと。(笑)](20代後半・女性)
[週に一度の更新も、だんだん面倒になってきました。実際にはまったく大した手間じゃないんですが、なんでかな。](30代前半・女性)

3−8.その他コメント
[現実に痩せる必要のある人というのはそれほど大勢はいないと思います。周りを見回しても、健康に害のありそうな太り方はそれほど多くないです。(私と同世代、10〜20代くらいで、ですが)それよりも見た目を気にして痩せようとする方の方が多数派ですよね。
本当に太って悩んだり気にしている少数の方がたと、愚痴やストレス解消も含め、気軽にリアルな状態で情報交換ができるあたりが、商業ベースでない(雑誌とかね)、個人の公開ダイエットHPの良い点になってると思います。](20代後半・女性)
[公開ダイエットって、割と一方向なところ (公開するばっかりでレスポンスはめったにない) がいいところかなーって思います。
世の中なにかとインタラクティブに進んでいるのに、きっと公開ダイエットや公開日記は完全インタラクティブにしないほうが気楽でいいんじゃないかなーと思うのでした。
もしも毎週のように私の体重増減に対する反応や励ましのメールが届いたりなんかしたら、気が重くなってやめてしまうかもしれない。なにげなく書いたぐちになぐさめのメールが来たら、ぐちれなくなってしまうかもしれない。(後略)](30代前半・女性)
[強い意志があれば必ず成功して維持出来るので、これからダイエットをしようとする人達のメンタルな部分で参考になれば幸いで〜す。](30代後半・男性)



1 現在公開中のページについては「お気楽ごくらくダイエット」のリンク集などを参照。(http://www.info2000.co.jp/~info/diet/

2 「リアルタイム」という言葉はもちろんコミュニケーションの形式によってさまざまなスパンをもつ。IRCなど専用クライアントをつかったチャットでは1秒〜数秒、WEBチャットなどでは一分程度、ホームページの掲示板なら日単位での遅れが「リアルタイム」としておそらく許容されうる。

3 これはインターネット利用者の偏差を反映しているともとれないこともない。

4 ここでの第三者は、具体的な人格をもった相手である必要はない。誰かわからないが読みにくる、という可能性そのものが、いわば「第三者の審級」として機能しうる。

5 もっとも、これらコミュニケーションを制作者や読み手すべてが積極的に求めているわけではない。読み手の多くはRead Only Memberとして痕跡をのこさずに立ち去るわけであるし、資料3−8でのコメントのように、制作者の側にも過剰に巻き込まれてしまうのではなく、独り言と対話の間にあるコミュニケーションの形としてホームページを評価する声がある。

6 アンケート回答者の中では、まわりの知人に「公開ダイエット」をしていることを宣言している人はむしろ少ないし、「誰にも言っていない」と言う人もいる。(資料2−4参照

7 「公開ダイエット」ページはプロバイダーの提供するサーバーではなく、匿名のまま借りることができるジオシティーズ・ジャパン(http://www.geocities.co.jp/)のような無料レンタルサーバーに置かれることも多い

8 この誠実性は、「公開ダイエット」ページの掲示板へのダイエット商品を販売する業者の書き込みへのいらだちを一方から説明する。業者の書き込みは「一ヶ月で10kgやせました」といった表題で一目をひき、商品名を出さずに抽象的な長所を並べてまずメールを出してほしいというようなメッセージが大半であり、「誠実性」という観点からいえば恐ろしく粗雑なものである。

TOPへ