機能を特化した製品・サービス


このような製品・サービスのもう一つの問題は、インターネット上のフィルタリング(特定サイトへのアクセス禁止)などまだ議論すべきことが、サービスを提供する企業の判断で行われてしまうことである。

日本でどこかのプロバイダがフィルタリング用のサーバーを通してサービスを提供したり、チャットのログをすべて保存したりすれば、それはユーザーの権利をはなはだしく侵害するものとして、おそらく弾劾されるだろう。しかしその両方とも、Dreamcastのインターネット・サービスでは行われており、50万人以上の会員が当然のこととしてその環境下でインターネットを利用しているのである。もっとも、フィルタリング機能はユーザーが18歳以上であることを証明すれば解除することができるが。

これは「Dreamcast」が、メーカーの製造物責任がハードウェアそのものに局限されるといっても良い「パソコン」ではなく、サービスも一体として販売する「家電」に属するという事情によるものである。

しかし、本当にそれで是としてよいのか、議論が必要なことに変わりはないはずである。