IRCでの心がけ

原著:爺   著作:蘭熊才王


 基本的に社会的ルール、マナーを守っていれば大丈夫ですがIRC独特のものもありますのでここで説明しておきます。あまり堅く考える必要はありません。単なる知識として留めておくだけでもかまわないと思います。

半角仮名を使わない!

     インターネット上ではよくきくことですが、IRCではJISを主に使っているため半角仮名は使うプログラムによって制御コードを含んでいることがあり、たまにソフトが落ちてしまいます。 そうじゃなくても文字化けの原因になりますのでやめておきましょう。

最初の挨拶の時

     大きなチャンネルに行きますと人が居るようでも、挨拶の返事が来ないときがあります。理由は色々考えられますが、先ず一つにその人達のニックネーム_AWとか_Zzzとか_Workとか付いてないでしょうか?この方々のほとんどは常駐組と言って24時間ずーっと繋ぎっぱなしにいる人々です。だからといってずーっとチャットしているわけがありません。そういうニックネームになっているときはそれぞれ席を離れていたり、眠っていたり、他の仕事をしたりしていて返事が出来ないよというサインです。一見いるように見えますが実際はいませんので返事が出来ないのです。

     またbot(人工無能)というのも居ます。これは要するにプログラムです。あるメッセージ文に対して決められた動きをするように作られたプログラムで人ではありません。botは人と同じようにニックネームを持ってIRCに入ってくるので一見、見分けはつきません。よ〜く観察してみて、人のマネばかりする人とか、同じ言葉しか喋らない人はbotである確率が高いです。こういうプログラムはそんなに賢くないので簡単な挨拶しか返せないでしょう。

     他にもIRCでは数多くのチャンネルに同時に入れるので、返事をしてる暇がなかったということも考えられます。

     まあ個人的に、始めのうちは仲間内で小さなチャンネルを作ってそこでチャットすることを薦めます。大きなチャンネルは人が多くいて楽しいのですがその分常連さんや内輪ネタも多くキーボードのタイピングスピードもかなり速いです。そのためこちらから語りかけていかないと会話の輪には入りきれません。大きなチャンネルに入るときは自分から進んで関わっていくようにしましょう。もちろん大きなチャンネルにROMしているというのも楽しいものですが。

チャンネルは誰のもの?

     チャンネルは誰のものかなど、それこそチャンネル毎で事情が全く異なってくるから意味の無い設問ですが、基本的にチャンネルオペレータ全員の物と見る傾向にあります。つまりたまたまチャンネル荒らしがチャンネルオペレータ権限を取ってそのチャンネルを乗っ取ったとしても論理的には何ら間違ってない行動と見なされます。もちろん所属問題についてチャンネルオペレータ同士で喧嘩する事も同様に問題ないことです。こういう苦情が来た時、「問題があるなら新しいチャンネルを作れば良い」っていうのが常套文句になっております。

     またサーバーオペレータも普通はチャンネルの問題に一切関与しません。サーバーオペレータはサーバーに対して危害を与える人間にしか興味を持ちません。チャンネルの問題はチャンネルオペレータ同士で解決する事が不文律となっております。

人に質問する時

     IRCはUNIXを中心に育ってきたためか、パワーユーザーがたくさんいらっしゃいます。パワーユーザーの方々は得てして初心者の方を嫌います。「人に訊く前に自分で調べろ」とか「初心者であることを免罪符みたいに使うな」とか「マニュアルぐらい読んでこい」とか(時には「ソースを読め」とか) よく耳にします。皆さんが質問する時、必ずしも完全な答えが返ってくることを望むのは難しいと思います。でもどこそこに書いてあるという参照先ぐらいは教えてくれると思いますので怖がる必要はありません。 ここでは「自分で調べる」が基本であることを忘れないで下さい。

     私は個人的にこういう考え方に反対です。調べる基礎さえ持ってない初心者にとって何の意味もないからです。だからといって教えてもらえるのは当然だという態度もおかしいでしょう。「もしよければ教えて下さいな」ぐらいの態度が適当かと思います。実際にこういったら「よくないから教えない」って言われることがあるかもしれないけど、大体はブラックジョークでしょう。

言葉遊びの文化

     チャットの様に言葉だけでのコミュニケーションを長くしていると、必ずと言っていい程言葉遊びで冗談、ジョークを言うことが多くなります。その文化に慣れ親しんでいない人から見ると「揚げ足を取られた」とか「馬鹿にされた」とか感じるかもしれませんが悪気がない場合が多いです。そこら辺はおおらかに構えた方が良いでしょう。
     只、これは上の項目と関連するのですが、本当に初等の質問(自分で調べてすぐ分かること)であったり質問の仕方が悪かった場合、わざと誤解したように見せかけたりする人が少々居ることも事実です。そういう場合はそういう人には質問しないか、あるいは絶対に誤解されない言い方を学んで質問するしかないでしょう。

     ここら辺はIRCが敬遠される訳で一番多いものですが、初めて入るチャンネルに因って大きく変わってくるようです。やはり気に入らないチャンネルはさっさと抜けた方が良いのかもしれません。

/kick ban(/mode +b) /modeを使用する時

     先ず言っておきます!/mode +b(以後banと言う)と/kickは自分に対して使うのではない限り滅多に使わないで下さい!冗談のつもりでも喧嘩になったりします。チャンネルによっぽどの困ったちゃんが来てみんなが困っている時ぐらいしか使わない方が無難です。そのときでも他の人に承諾を取った方がいいでしょう。そうしないと自分もされる羽目になります。どうしてもある人の発言が気にくわないときはとりあえず/ignoreをしましょう。その相手がban&kickばかりしているのならかまうことないと思いますが。(私は幸いにもそういう人を見たことありません。)

     また、モードの変更もある程度チャンネルに慣れてくるまではしない方が無難です。みんなの了解の元にそういうモードになっているわけですからそれを変えるにはそれなりの理由が必要なわけです。

多量のメッセージを一度に送らない

     サーバー側の設定によりサーバーが多量のデータを一度に受け取ると、

    Excess flood

    といって一旦、送り手と接続を切るようになっています。これは多量データによる攻撃からサーバー、クライアントを守る機能です。そのため多量のメッセージを一気に送ると、落ちてしまうのでやめておきましょう。どれくらい多量かは説明しづらいのですが、CUT&PASTE使うときは注意した方がよいでしょう。

チャンネルに関係ない話は避ける

     これは人それぞれの考え方がありますが、時々チャンネルに関係ない話を、身内だけで話しまくっている場合があります。これはそれ以外の人がとてもつまらなく感じてしまいます。 長時間に渡る限られたメンバーに対する個人的発信は控えましょう。そういう時はPRIVとか別チャンネルを作ってそこで話しましょう。

無差別PRIVについて

     IRCで会話をしていると、見知らぬニックネームの人から突然PRIVメッセージが英語で送られてくることがあります。メッセージの内容は、IRCのチャンネルやサーバ、webサイトの宣伝といったものです。こういったPRIVはとりあえず無視しておくのがいいでしょう。あえて勧誘されてみる、というのもおもしろいかもしれませんが、どのような結果を招くかは、保証のうちではありません。
     対策として、/mode nickname +i(同じチャンネルに参加していない ユーザに対してwhoなどの表示から、その存在を隠す)というコマンドを使うか、いつも話しかけてくる人のニックネーム/ignoreしておきましょう。

    IRC普及委員会のドキュメントを改変して掲載

ニックネームを返せといわれた時

     初めての方は多いのですが、いざIRCをやり始めたとき、外国の方から「それは今まで俺が使っていたニックネームだから使うな!返せ!!」と英語で言われることがあります。これは別にマナー違反でも何でもないので、文句を言われてもそのニックネームを使い続けていいと思います。ただ、結局はどっちかがおれなければならないので、先に使っていた人を尊重する気持ちがあるのならちょっとだけニックネームを変えてあげましょう。もちろん「自分はこれじゃなきゃ嫌!」というのならニックネーム争奪合戦に頑張って勝ち残ってください。またニックネームを保持しておきたいのならpircとか使うのも手です。ただしそれを24時間動かし続けるコンピュータがある人に限りますが・・・。


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