■「視線」これら2つの枠組みに対して、ビデオをみているスタジオのタレント/視聴者を仮想的にとりこんだ視線が、常時にテロップやナレーションによって提示される。 さらに、番組放映時には、画面右上部にスタジオでビデオに見入っているタレントの表情が、プリクラ風に映し出され、タレントやスタジオの嘆声やつぶやきなどが挿入されていた。 このような編集作法は、このビデオをみている「わたしたち」という共同体を仮構し、テロップ以上に強力に、場面をどう見ていくべきなのか視聴者を誘導する。 □スタジオ 「未来日記」は、スタジオにいるタレントが、VTRを視聴者とともに見る、という形式を取る。(実際はスタジオ部分も録画であり、視聴者とタレントが「リアルタイムで」見ているわけではないが)
そのため、VTRの前にスタジオで「今日の企画」が解説されたり、終了後に涙ぐんでいるタレントが映し出されるなど、VTRをどう解釈すべきなのか、方向づけが行われる。 □テロップ
・ポイントを提示する(左上部) ・出演者のパフォーマンスを注釈する ・出演者の内面を叙述し物語を盛り上げる |