本日のお題:バラエティ番組のリアリティ(現実感覚)メディアが語られるときに問題となるのが、「リアル」(生の現実)対「ヴァーチャル」(メディア経験の現実)という図式である。 しかし、20世紀後半から多様な情報技術が発達し、メディア論やSFというかたちで「リアル」対「ヴァーチャル」という図式そのものが問題化される一方、この対立が緩みはじめていく。 SFでは、なにが「リアル」なのか決定不能なのだというモチーフが繰り返され、メディア論では、わたしたちの在り方そのものにメディアが食い込んでいること、メディアを媒介にして「リアル」が成り立っているというところで、「リアル」対「ヴァーチャル」という枠の付け方がそもそも無効だとする。 このような動きは、特定の領域だけでなく、文化一般に広く見られる現象である。 では、わたしたちのもっとも身近なメディアの一つである「テレビ」ではどうなっているのか。 |