いろんなメディアの特徴3:電話

 (携帯電話については最終週で)

1835年:電信の実用化(米:サミュエル・モールス)
1876年:電話の発明(米:グラハム・ベル)
1877年:手動交換機の開発(交換手を呼びだして、自分と相手をつないでもらう)
1891年:自動交換機の開発(ダイヤルによって、直接相手と通話する)

初期のアメリカ・ヨーロッパでの利用形態「プレジャー・テレフォン」
・劇場やコンサートホールの様子を生中継。
 例:ブタペスト「テレフォン・ヒルモンド」(1893年〜第一次世界大戦)
   株式情報などのニュースや、講演会・コンサートなどを放送。現在の放送編成の原型。

ラジオとの競合と棲み分け
1906年 アメリカでラジオの送信実験はじまる。
技術化された当初は、双方向発信・受信が可能な無線電話として構想され、利用されている。

 ラジオの歴史については
 http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/6918/radio_history01.htm

 #ラジオと電話は、技術的な可能性としては重複していたが、棲み分けにより、電話は双方向で一対一、ラジオは一対多の一方向で開発と利用方法が定まっていく。

家庭での電話の位置づけの変遷

=玄関先から居間、個室へ=

日本では、家庭に普及しはじめたのは第二次世界大戦後。

・家庭に入り始めた当初は玄関先に。(1960年代後半〜1970年代)
 「家庭」というプライベートな空間と「外部」との接点として認識される。

・居間への移転(1970年代後半〜1980年代)
 おしゃべりの道具として日常化  

・電話の個室化(1990年代)
 家族に電話を聞かれることをめぐる親子などの争い。
 コードレス子機(のちに携帯電話)化による、一人一台に。